家族の力で創業の夢実現

自社で養殖した牡蠣を提供するお店を令和3（2021）年12月にオープンしました。10年間は飲食店で働き料理の世界に携わり、それから10年間は牡蠣の養殖事業に携わってきました。今までの経験から、生まれ育った地元の中島でたくさんの人においしい能登の料理やお酒を味わってもらいたい、能登に来てもらいたいと思うようになり、オープンを決めました。実際に独立創業にまで至ることができたのは、妻の後押しのおかげだと思っています。自分一人ではできなかった。妻や子ども達の応援、支えがあったからこそ創業を実現できたと感じています。

能登への強いこだわりがお店のコンセプト

メニューにも中島や能登で採れた食材をふんだんに取り入れています。自社で養殖した能登牡蠣を提供するのはもちろん、能登牛や能登豚も食べることができます。お酒は能登の地酒を多く取り揃え、お米も中島でとれたコシヒカリを使用し、水も中島の名水である「藤瀬の水」を使用しています。その他、お客様の要望に応じて新鮮なお刺身等も提供していますが、それも可能な限り能登のものを使用しています。また、食材だけではなく、炭火のコンロも能登の珪藻土を使ったものを使用しています。このコンロで焼く牡蠣は本当に絶品で、遠赤外線で焼き上げるので身がふっくらとして旨味も保たれます。落ちた牡蠣汁が炭に当たって煙が立ち上がり、煙でいぶすような風味も加わるので、さらに旨味が増すというわけです。ぜひとも味わっていただきたいおいしさです。

いろいろなメニューで牡蠣を味わって

中島地区には牡蠣を食べられるお店はいくつもありますが、一般的にはいわゆる牡蠣小屋のイメージで完全和食系のお店が多いと思います。私は中島、能登へのこだわりとともに、牡蠣をお客様の好みでおいしく味わってもらいたいとの思いも強く、他ではあまり見ないような和洋両方のメニューを提供しています。これは飲食店で働いてきた経験が活かせているのかなと思います。お酒もいろいろ取り扱っていますが、最近は「牡蠣に合うビール」という商品を見つけてお店に置いてみたところかなり好評で、これからもっと幅広く牡蠣に合う食材とお酒を探そうと思っています。牡蠣を食べに県外からもたくさんの人が中島を訪れてくれていますが、お昼がメインで夜も営業しているお店はあまりありません。今後は、牡蠣だけを食べにくるのではなく、能登に泊まって、次の日も能登でのおいしい食事と観光を楽しんでいただけるようなことに関わっていけたらいいなと思っています。