上田石油株式会社

長年地元に愛され続ける地域密着型のガソリンスタンド時代に合わせて営業スタイルを変化させていく

上田康雅さん［専務取締役］

何でもお気軽に相談できるお店

当社は羽咋市四柳町でガソリンスタンド事業をしています。私の祖父が昭和42年に創業し、現在56年目になります。創業前の当地の自動車を取り巻く環境は、近所にトラックが1台あるくらいの状況でしたが、これからはクルマ社会になってくると強く感じ創業を決意したそうです。現在、羽咋市内に4店舗のガソリンスタンドを営業し、各種給油、オイル交換、洗車の他、車検整備にも対応しています。当社の特徴としては、4店舗全てセルフスプリット式で、セルフ給油とフルサービス給油が一緒になっていることです。近隣のガソリンスタンドはセルフ化が進み、フルサービスの給油所が減少傾向にある中で、当地の地域特性として高齢者が多く、当社がフルサービス給油を希望するお客様の受け皿としての役割を担っている部分もあると思っています。当社では、かつて高齢者がセルフ給油を利用する際、軽四自動車だから軽油を入れようとするお客様がおいでました。長年何も言わなくてもガソリンスタンドの店員に給油を任せていた方には、わからない人もいらっしゃると思います。フルサービスでお客様に対応することで、給油に不安のある方や車に関する不具合等があったり、すぐにディーラー等には行きづらい方でも、当社だと敷居が低いと感じて相談される方も少なくありません。そのため、当社スタッフからもお声掛けさせていただき、当社で対応できるものは修理等メンテナンスをし、対応できないものはディーラーや自動車整備工場に行っていただくようにお伝えしています。これからも安心してお車に関することはもちろん、何でもお気軽にご相談ください。

地域になくてはならない存在を目指して

創業から50年以上にわたり事業を続けてこられたのは、地元地域のお客様のご支援があったからこそだと思っています。近年、自動車の電気化や住宅設備のオール電化普及等により、ガソリンスタンドを取り巻く環境も変化し、全国的にみると、町や村に1ヵ所もガソリンスタンドがない地域もあります。ただ、現実的にはまだまだガソリンを必要とするクルマ社会であり、冬場の灯油需要等からもガソリンスタンドは地域インフラとしての役割を果たすため、社会的問題にもなっています。私はものごころがついた時から「ガソリンスタンドがあり、お客様がいる」という風景が、生活の中にごく自然に存在していました。その風景を守り続けていくことは、当社が持続的に事業を営み続けることであり、今後も、地元地域のお客様になくてはならない存在であり続けるために、変化する時代に合わせて取り組んで参ります。