ジェーケーワンフーヅ株式会社

癒しの展望カフェレストラン、地元食材へのこだわり

森山仁さん［代表取締役］

能登半島を眺めながら食事を愉（たの）しめる

　日本五大山岳城、日本の名城100選の一つとして数えられる難攻不落「七尾城」があった、城山中腹で「J,Road」というカフェレストランをしています。オープンに際して一番悩んだのは場所の選定でした。街中でも良い所がたくさんありますが、風光明媚な能登半島では海や山に景色のよさがあり、色々悩んだ末に高台で眺めの良い場所を選びました。　店の名前は、城跡に向かって登る道を店脇から見ると「J」の文字に見えたことから「J,Road」（ジェイ，ロード）と付けました。当店最大のセールスポイントは、能登半島を眺めながら、地元の食材を使って仕上げたパスタやピザ、スイーツなどを愉しめること。街中では味わえない雰囲気で「ほっとする」時間を過ごしていただきたいと思っています。一度お越しいただければ、きっとご満足いただけるはずです。　店のデザインは自ら手掛け、天井は空のイメージで群青色に、床は木や土をイメージして落ち着いた雰囲気を感じられるようにしました。平成24年10月には地元食材を使用して、ジャムやドレッシングなどの食品製造に携わることを目的に「ジェーケーワンフーヅ株式会社」として法人化し、平成25年3月には開業20周年を迎え、気持ちも装いも新たにリニューアルオープンしました。

新鮮な能登野菜、加賀野菜を使ったこれまでにないジャム

開業時より地元食材を積極的に取り入れることを心掛けており、母が作る漬物を手伝っているうちに野菜の特徴などを知る機会が増え、健康志向のジャムを作りたいという気持ちに駆り立てられました。同時に母が漬物の野菜を仕入れる先の農家や生産者の知り合いができ、直接仕入れが可能に。また、平成20年8月には石川県が取り組む、いしかわ旬の地場もの「もてなし運動」協力店に参加したことで、さらに地元食材への意識が高まり、メニュー作りやジャム作りの大きな力となりました。　平成25年4月からは地元野菜「にんじん」「赤皮南瓜」「能登金時」を使ったジャムの店頭販売を開始。さらにプレミアム感のある新しいジャムを作りたいと、平成25年度いしかわ産業化資源活用推進ファンドを活用して、金時草とブルーベリー、金糸瓜とりんごの「野菜＆果物コラボレーションジャム」2種を開発、平成26年5月より店頭販売を開始しました。金時草・金糸瓜のジャムは「平成26年度石川ブランド製品」や「いしかわ優良観光土産品推奨品」の認定を受けることができ、県内では金沢市の百貨店とのと里山海道別所岳SAで販売しています。　今後も地元食材を生かした商品開発に積極的に取り組んでいきたいと考えており、ジャムの原料をベースとしたドレッシングやディップソース、パンや洋菓子のフィリングなどの商品化を目指しています。そして、オリジナル商品開発と共に販売にも力を入れ、健康志向の商品作りに励んでいきたいです。　今年2月の能越自動車道全線開通や3月の北陸新幹線開業の波及効果により、能登の活力が高まることを期待しています。事業を軌道に乗せ、能登一円の経済活性化の一端を担いながら、また、地元の方々はじめ観光客のオアシスとなる癒し空間、地元食材を提供することで社会貢献に繋げていきたいです。