株式会社 真田製作所

あえて難しい仕事で勝負、そのためには全社一丸態勢

真田 幸雄さん[代表取締役] 真紀さん


1台の汎用旋盤機械で事業を

事業を興す前、鉄工所に約8年間勤務していました。その鉄工所を辞め、1台の手動式汎用旋盤機からスタートしました。 昭和47年に手動式汎用旋盤機を元手に繊維機械部品の製造で事業を興したのですが、大幅な受注ダウンがあったことから、需要が多い油圧機械部品に切り替えました。しかし、厳しいコストダウンが求められ、海外へも仕事が流れるようになり、幾度かの試練を経て、現在は約8割が工作機械部品(主にスピンドル)の製造に至っています。  コンピューターの開発、普及が目まぐるしく、機械の性能も良くなっている時代に問われるのは職人技です。システムが普及しても動かすのは人です。技術力90%、長年の経験がものをいい、机上での勉強も必要ですが、現場での経験こそ絶対です。機械と人の2つがうまくかみあわないと良い製品はできません。その事にこだわってきた実績から、当社ではほとんど難しい仕事しか来なくなり、最近では当社での技術力は当たり前になり、多品種小ロットで短納期を求められるようになりました。良い製品と納期はすべて信頼に繋がります。そのため、社員の職人技に磨きをかけ続けます。

一丸となって目標へ

わが社は現在15名の社員で成り立っています。平均勤務年数は10年以上となっており、どこが良いのかわかりませんが、辞める人は2、3日で去り、1ヶ月間勤めた人は辞めていきません。  特に社員とのコミュニケーションを重視しており、毎月のミーティングでは業績推移も社員に知らせて情報を共有し、2ヶ月に1回くらいの頻度で一緒にランチを食べ、「全員で頑張らんかいな」と意志統一を図っています。  最近の話題として工場内に、ある変化がありました。それは、うちの娘が何十年と蓄積された油で汚れた工場内を掃除し始めた事です。今までは黒ずんでいた壁や柱、機械がピカピカになりました。  そのきっかけをくれたのは、娘が参加した興能信用金庫が主催する「社長塾」でした。「今までやったことのないことを何か1つしましょう」と言われ、「継続することが条件」と言われたそうです。そこで娘が選んだのは工場内の掃除だったようです。「毎日頑張ってくれてありがとう」の感謝と、「明日もお願いします」と心を込めて行動をし始めました。  その姿を見た社員も自然に変わり、社員一丸となって意志を持ち始めた姿は私にとってこの上もない嬉しい出来事でした。振り返れば、1台の機械からスタートした事からすれば、機械を大切にすることは会社を大切にすることに繋がります。これからも、社員も機械も大切に、一丸となって元気に明るく、心豊かな会社を目指し頑張っていきます。

株式会社 真田製作所

■ 住所/〒925-0042 石川県羽咋市土橋町へ4-1
■ TEL/0767-22-2332
■ 代表者/真田 幸雄
■ 創業/昭和47(1972)年
■ 法人化/昭和55(1980)年
■ 業務内容/精密機械部品加工

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります