日月豆腐店
能登の豆腐屋にしかできない商品づくり。北陸産地大豆、岩倉の名水、天然にがりへのこだわり
子供の時に良い豆腐を食べてほしい
地元の高校を卒業後、金沢市の豆腐屋に勤めましたが、当時18、19歳の遊びたい盛りに加え、朝が早くて休日もない、その上給料も安かったことから1年ほどで辞めて長距離トラックの運転手をしていました。そして2、3年勤めた頃、父が病に倒れたので長男として家業を継ぐため帰ってきました。なに分急なことであり気持ちに余裕がなく、ちょうど同じ時期に子供もでき「辞める」という選択肢はなく必死でした。
現在、作っている商品は、能登豆腐2種類、木綿豆腐、茶碗豆腐、焼き豆腐、絹豆腐、油揚げ、がんもどき、三角揚げなどを作っています。夏場には、ところ天も作っています。
豆腐に使う大豆はとりわけ北陸産地大豆にこだわっています。
国産大豆から作った私の豆腐を子供たちに食べてほしい、まず学校給食に使ってほしいと考えました。子供の時に良いものを食べていないと、大人になってもわからないと思います。それで子供の時に良い豆腐を食べさせてあげたいと思いました。現在、輪島、町野地区の全ての小中学校に納めています。
豆腐作りには、大豆もそうですが、やはり水も良くないとだめです。当店の水は地下50mから地下水を汲み上げて使っています。地下水の温度は年中一定しているので豆腐作りに適しています。水は、水の権威から世界で3本の指に入ると絶賛された軟水で、地元では「岩倉の名水」と言われています。
当店の豆腐作りの特徴は、「北陸産地大豆」、「岩倉の名水」、「天然にがり」の3つにこだわっているところです。このこだわりからさらにバージョンアップして4年前には、「能登産の大豆」、「奥能登揚げ浜式天然にがり」、「岩倉の名水」で作った新商品「能登豆腐」を完成させました。通常の豆腐よりも多くの大豆を使用しているので、甘くトロッとした食感で本当に美味しいです。ぜひ、多くの方に一度食べていただきたいです。違いがわかると思います。最近では、スーパーにも出始め、料理屋さんからも個別に注文がくるようになりました。当店のヒット商品になっています。これからこの商品に力を入れて販売エリアも広げていこうと思っています。
早朝から従業員と一体となった豆腐づくり
毎日、仕事場には午前4時半くらいに入ります。午前中に豆腐を作り終え、午後から揚げ物を作り始めます。配達は午前中に終わらせるようにしています。当店は家族4人と従業員2人の合計6人で豆腐作りから配達までしています。本来は6人ではさばけない量ですが、従業員の方が良く働いてくれるおかげでやっていけています。だから従業員の待遇も改善していきたいと思っていますし、儲かったら儲かった分還元していきたいです。従業員に示せる誠意といったら、お金しかないと思っています。
今後の目標としては、規模を大きくするつもりはないですが、能登の豆腐屋にしかできないこだわりを持った商品をつくり、小さくてもキラッと輝く店にしていきたいです。個人経営だからこそできるサービスもあると思いますし、大手にできないことをしていきたいです。
日月豆腐店
■ 住所/〒928-0204 石川県輪島市町野町南時国16-44
■ TEL/0768-32-0511
■ 代表者/日月 清修
■ 創業/昭和50(1975)年
■ 業務内容/豆腐、油揚げ製造・卸
- ■ Web/http://jitsugetsu.com/
※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります