有限会社 小山カバーリング
コラーゲン練り込み保湿糸で潤う衣料 肌トラブルで困っている方に届けたい
糸加工技術を活かしたオリジナル商品開発に活路
元々は糸加工の会社で、織りゴム紐の原材料の仕事をしています。ゴム紐に糸を巻きつけるのが本業で、一般的にはカバーリングといいます。ゴム糸を何倍まで伸ばす、あるいは引き感を調整する等の仕事が多いです。しかし、産地かほく市でも機械台数、業者数とも減少、ならば自社のノウハウを活かせる商品を作ろうと、平成20年から商品開発に着手しました。
試行錯誤で失敗商品も経験する中、コラーゲンを練り込む糸に出会って本当の消費者目線とは何かがふわっと見え始め、客層を絞ろうと腹を決めました。乾燥肌で困っている人たちだけに喜んでもらえればいい。既存の保湿手袋を色々買って試しましたがさほど効果がなく、まして「保湿クリームを塗ってから使ってください」という製品もあります。糸を調べました。糸は水分を溝や穴、いわば糸の隙間に蓄えます。しかし、穴や溝は肌の表面には触れません。これでは糸を保湿しているのであって、肌の保湿にはなっていないと思いました。コラーゲンを練り込んだ糸ならば、肌に触れる部分を保湿できます。自社で糸の加工もできます。
こうして、「コラーゲン保湿手袋」と「うるおう保湿レギンス」が誕生しました。
毛玉より保湿 お客様目線で目から鱗
実はこれらの商品には欠点があります。毛玉です。ある百貨店の催事で半ばあきらめ気味に、「こんな風に毛玉ができます」とお見せしました。
すると、乾燥肌で困っている人が最優先するのは乾燥対策、見た目は二の次だったんです。今も「毛玉ができます」と説明して販売しています。冬場、薄皮が生えず病院通いだった方が、保湿手袋を使って「助かった」と言ってくれました。本当に肌のことを考えると毛玉ができるんですが、他メーカーは毛玉ができる製品は発売しないので、乾燥対策を優先特化した差別化商品になっているのかもしれません。
また、汗の水分をコラーゲンが吸着してくれ、蒸れないという特性も備えています。普通の糸は気温が上がると乾こうとして水分率が下がりますが、コラーゲン入りの糸は気温が上がると水分率も一緒に上がり、保湿し続けることが分かりました。変わった糸です。
レギンスは温かさでも好評です。発熱繊維は各社やっていますが、冬場の最高気温がマイナス14度という釧路の方から、「これまでズボンの下に3枚履いていたが、このレギンスなら1枚でよくなった」と言われました。商品は大手に簡単に真似されるかもしれませんが、お客様とのつながりのコミュニケーションができていて商品への評価がよければ、リピーターになっていただけます。評価がよくない方には困っていることをお聞きし、意見を取り込み、対応商品を作ることです。
今後も、お客様に寄り添い、価値を分かってくださるところに的確にお届けすることで、強い企業を目指したいと考えています。
有限会社 小山カバーリング
■ 住所/〒929-1215 石川県かほく市高松エ13
■ TEL/076-281-0335
■ 代表者/小山 良一
■ 創業/昭和25(1950)年
■ 法人化/平成6(1994)年
■ 業務内容/カバードヤーン SCY DCY ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム各種製造販売、繊維製品の企画・製造、販売
■ コラーゲンの保湿手袋(販売サイト)/http://www.collagen1587.jp/
※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります