ペンション&カフェクルーズ

大きなビジョンで30年目の再スタート勉強すれば夢は叶うんです

黒崎信司さん［ペンションオーナー］

こだわりが詰まったカントリー風ペンション

今日はようこそ。まずは館内をご案内しましょう。ペンションのフロント玄関ではカントリーベアのコレクションがお客様をお出迎え。うちはカントリー&アンティークがメインで、各所に温かい雰囲気のコーナーを設けています。広間には昭和のブリキおもちゃ。倉庫に仕舞わず見てもらえるようにしています。アンティークのステレオも、ほらちゃんと鳴るんですよ。30余年のコレクションです。廊下には旅や男の書斎をテーマにした一角も設けています。こうした遊びの空間が必要だと僕は思っていて、それをいかに創るかを考えています。
二階の居室は家庭的な雰囲気を大切にしました。壁紙をフランス製、イギリス製と部屋ごとに変え、廊下もヨーロッパの田舎を思わせるしつらい。英国のアンティーク照明や家具を使い、時間の経過を感じさせています。ダイニングの食堂はフレンチカントリーです。館内の家具もこだわっています。奥の通称“VIPルーム”はコレクションの集大成。外国の方もよく来てくれて、「お家に帰ったよ」と言ってくださいます。
お風呂からは緑の木立が見え、心地よくて人気です。ここにもフランスのアンティークコレクションを置いています。カフェのお客さんにもペンション館内を気軽に見てもらっています。

ナチュラル系のカフェも家族で手掛けた空間

カフェは一転、ナチュラル系の別空間です。娘夫婦が昨秋に帰ってきて、冬にリノベイトしました。壁面を抜いてアーチをつくり、内装は家族で作業。床やタイルを貼り、壁も塗りました。梁は大工さんに削ってもらい、古材風に見せています。手をかけて作った空間です。
カフェが年間営業の体制になり、お客さんが増えてきました。オープンして30年ですが、すぐ近くの方も「知らなかった」と来られました。分かりにくい場所なので、非日常が味わえる空間になればいいな。
娘夫婦が来てくれたお蔭で、これからまたスタートです。構想もいっぱいあって満足してないんです。例えばカフェは先日から時々スポーツバーになっています。みんなでワーワー盛り上がって騒ぎ、サッカーの応援をしました。町内のイベントも若い人たちが計画して、子どもも若者もおばあちゃんも、みんなが喜ぶ本当のお祭りができました。発想を変えれば、楽しいことがもっとできます。
接客も楽しんで、時にはサプライズも仕掛けて、好きでやっていることにお客さんが共感したら、また来てくださいます。地域密着でみんなが集まれる場になるといい。
勉強すれば夢は叶うと、僕は思っているんです。運もラッキーもあるけど、叶えてこそ夢。そのためには大きなビジョンを広げ、まず勉強して、それを叶えると今言っています。これから若い二人が、きっといろいろやってくれると、すごく楽しみです。