株式会社 二口製紐

伸縮性細幅織物で、スポーツ関連を中心に衣服、産業、医療分野と多岐にターゲット

二口 崇さん[専務取締役]


生産設備の見直しを経て消臭素材の自社企画も

伸縮性の付属部材として使われる細幅織物を生産しており、非常に多肢にわたり使用されています。例えば、インナー、アウター、ユニフォーム、スポーツなどの衣服関連や、車などの産業資材関連、コルセットやサポーターなどの医療関連、さらにラッピング、手芸品など様々な分野に及びます。その中で当社のメインは、スポーツ、ユニフォーム、アパレル用の部材です。
祖父の二口金次が昭和37年に旧高松町で創業した製紐業が当社の始まりで、その後、父の金一朗が現在地で法人化しました。創業当初はゴム入り平ゴムを主に生産、昭和40年代後期に製紐業のかたわらニードル織機を数台投入し、ゴム入り細幅織物業に参入しました。ゴム入り細幅織物とは、タテ糸、ヨコ糸、ゴムで形成される細幅の織物をいいます。その後、昭和60年代初頭に製紐機を廃棄、完全に細幅織物業に転換して現在に至っています。
平成12年頃より新規参入に向けて生産設備の見直しを行い、開発の幅が広がりました。例えば、細い糸やゴム、薄いテープ、素材の本数がたくさん入るもの、繊細なものなど、それまでできなかった製品も生産可能になりました。近年では、自社企画商品も増えてきており、カラー展開のほか、消臭などの機能性商品を開発しています。

納期、数量、小ロット対応 改善マインドが職場を向上

製造上の特徴は、ニードル織機の台数が多いため、納期・数量にもクイック対応できることや、別注品の小ロットへの対応もしやすい点です。ポリエステル、ナイロンなどの長繊維、アクリルやスフなどの短繊維、さらに綿などの天然繊維と、様々な素材にも対応しています。主に伸縮性のあるゴムが多いですが、伸縮性のないテープなども生産できます。「フランス・パリコレクション12/13秋冬」のファッションショーでは、当社の100mm平ゴムがウエストベルトに採用されました。
当社の理念は、「信頼力、実行力、創造力」です。社員とともに、あらゆる要求に確かなものづくりを通して、社会に貢献できる企業を目指します。平成18年からは、毎週1回社内全体会議を開始し、同時期より5S活動もスタートしました。整理、整頓、清潔、躾、清掃の5S活動は、心が快適な職場環境をつくり、改善マインドも養います。問題を提起し原因追求、解決する手段となりました。また、社内規格ではありますが、品質安定のための基準ルールも設けました。ロスの低減、ゴミの細分化も、目標値を定めて実践中です。昨年は、安全で安心して使えるテキスタイルを目指し、「エコテックス規格100」の認証も取得しています。
明るく楽しくをモットーに、創造的な仕事ができる環境を築けるよう、社員とともに日々邁進しています。

株式会社 二口製紐

■ 住所/〒929-1215 石川県かほく市高松サ49-66
■ TEL/076-281-0632
■ 代表者/二口 卓
■ 創業/昭和37(1962)年
■ 法人化/昭和46(1971)年
■ 業務内容/ゴム入り細巾織物製造・販売

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります